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ゲーム機サンプル基板の完成品
卵焼き用の四角い鉄製フライパンにアルミホイルを敷いて、ガスコンロでリフローしました。(DIP手はんだです。)
設計方針
音源再生デバッグ用の用途で基板を作成していきます。 I2S I/F で サンプリングレートは 48khz, bit深度 16bit の モノラルPCM音源使用予定ですが、容量が大きくなり ROM に収まるか分かりません。 そのため、ハードを作り込めばそれなりに良い音源が鳴らせて 容量も少ない MIDI を使用できるように、MIDI In 端子も実装しています。(PCM のほうが楽であることは確実) メインボードとスタックできるように、同じ外形で設計します。
回路説明
各種データシートとにらめっこしながら設計していきます。
電源部分
DAC IC やフォトカプラ用に、メイン基板から供給される USB 5V を 3V3 に降圧しています。 また、アンプ用の電源は 5Vバスパワーか、DC5~9V電源を選択可能にしています。 ジャンパで選択しますが、両方接続したときに壊れないようダイオードORで保護しています。
I2S DAC PCM5102A 部分
DAC IC は 比較的使用方法が簡単な PCM5102A にしました。 この IC は凄く優秀で、レジスタ設定など不要で I2S を入力すればアナログ音源として自動で出力してくれます。(550円) パスコン部分はデータシート通りに実装しています。全てセラコンで実装していて、私が持っていたセラコンの仕様では、 3.3Vだと半分程度の容量に落ちるので、大きい容量部分は 2倍ぐらいのパスコンを使っています。 反射を抑えるため、I2S にはダンピング抵抗を実装しています。
MIDI 入力部分
MIDI 規格通りに実装しました。 デジタル信号(UART)なのでプルアップぐらいでいいかなと思っていましたが、 接続先が電子ピアノやMIDIキーボードなどの電子機器のため、ダイオードで保護したり、 高速フォトカプラで絶縁する必要があるようです。 実装時は、MIDI や フォトカプラのピンアサインに注意が必要です。(よく間違える)
オーディオアンプR部分
DAC からはステレオ(R/L) の信号が出力されます。実験用の基板なので、音質とか比べるために R/L でそれぞれ別のアンプ回路にしてみました。 また、同じピンアサインのアンプなら取り替えられるようにしています。(今回は NJM2073) Rサイドはとても単純な実装にしていて、ローパス・フィルタとボリューム抵抗を通した信号をアンプに入力して、 BLT の出力をスピーカに接続するだけにしています。(ほとんど推奨回路と同じです) また、最近はセラコンでも 100uF 以上の容量を取り扱っているので、電解コンとの差異を確認するためにもセラコンで実装しています。
オーディオアンプL部分
Lサイドは、ちょっと凝った実装にしています。こちらもデータシートの推奨回路を真似ました。 自らの出力をループバックするような構成になっています。アンプの負帰還やら何やらの調整は本当に大変なので、得意な方は尊敬します。
ピンソケット部分
メインボードからバスパワーと I2S の信号、MIDI IN を配線しています 自由に IO の機能を変更できる FPGA のよいところが発揮されています。
おわりに
デモ用の I2S を出力して無事動きました。